TOP > 学校案内 > 建学の精神と世界の鐘

建学の精神と世界の鐘

世界の鐘.png

本学園において、建学の精神である「至誠(しせい)」と、その象徴たる「世界の鐘」は、分かちがたく結びついた双璧の理念です。我々は今一度、学園の鼓動ともいえるこの教育の根源に立ち返らねばなりません。本資料の目的は、内面的な修養である「至誠」と、「世界の鐘」に託された「平和と友愛」という外向的な志がいかに地続きであるかを、学則や諸規程に基づき明らかにすることにあります。これらは単なる抽象的なスローガンではなく、本学園が「教育の常道」を歩むための揺るぎない根幹なのです。

建学の精神と教育目的

学則第1条(教育目的)

高知学園大学は、教育基本法及び学校教育法の定めるところに則り、建学の精神である「至誠をもって事にあたり、人や社会に信頼される人物の育成」を根幹とし、広く知識を授け深く専門の学芸を教授研究し、実践的な幅広い能力と知的、道徳的及び応用的能力を展開することのできる人材を養成し、もって人類の福祉と文化の進展に寄与することを目的とする。

教育目的に関する規程第2条(教育基本方針)

高知学園大学(短期大学)は、学則第1条第1項に定める目的を達成するため、つぎの教育基本方針を定める。  「至誠」の精神を深く理解し、誠実さ、責任感、倫理観を育むとともに、高知学園の教育の象徴「世界の鐘」に込められた「世界の平和と友愛」に貢献するため、自由と規律を尊び、真理を深め、創造性と情操を培い、広い教養と健全な社会性を身につけた専門的職業人を育成する。

「至誠」とは、あらゆる物事に取り組む際の本学園の基本精神であり、人間形成の基盤です。この至誠を尽くすことで、修養の果てに以下の三つの精神的境地が拓かれます。

3つの境地.png

これら至誠の修練を反復し、積み重ねることで到達する「人や社会に信頼される人物の育成」こそが、本学園教育における「第一の着眼点」にほかなりません。初代学園長である川島源司先生の言葉を以下に引用します;

・・・

本学園におきましては、教育の常道を歩むために、如何なることをなすにも、すべて至誠をもって事に当たるという人間修養の根幹の精神を生徒の基本精神としております。至誠をもって事に当たれば、必ず①「正を行い邪を退ける真の勇気」と、②「何事をなすにも、到るところに到らざれば止まざる精神」を生じ、従って「人一度してこれをよくすれば、己はこれを百度し、人十度してこれをよくすれば、己はこれを千度する」との強い精神が生まれ、更に「今日の己は昨日の己にあらず、明日の己は今日の己に非ず」との進取の気性がおのずから湧いてくるのであります。

こうした修業を、日々、生徒が自己の課業ならびに生活を通じて、絶えず反復これつとめれば、必ず他人に信頼される人となるでありましょう。この「人に信頼される人物の育成」こそ、本学園教育の第一の着眼点であります。

・・・

(昭和53年3月12日発行 川島源司伝より)

世界の平和と友愛

教育基本法
第一条
教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。
第二条
教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
  1. 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
  2. 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
  3. 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
  4. 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
  5. 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

本学園の理念は、わが国の教育の理想を定める教育基本法の精神を、独自の伝統によって高い次元で具現化したものです。内なる規範である「至誠」と、外なる理想である「世界の平和と友愛」は、高知学園大学学則第1条および教育基本方針第2条において、一つの論理として統合されています。本学園における成長のプロセスは以下の通りです。

・根幹【至誠】:	まず己の「至誠」を深く理解し、誠実さ、責任感、倫理観を育む。・信頼の獲得:日々の自己研鑽により、社会から信頼される人格を形成する。・専門性の発揮:その信頼を基盤に、自由と規律を尊び、高度な専門的知識・技術を展開する。・世界的貢献:育成された「専門的職業人」が、実学をもって人類の福祉と文化の進展、すなわち「世界の平和と友愛」に寄与する。

つまり、学生諸君が日々机に向かい、専門技能を磨く「至誠」のプロセスそのものが、世界の鐘が象徴する「平和な社会」を構築するための具体的な一歩となるのです。

平和と友愛の象徴「世界の鐘」

学園の象徴として旭ヶ丘の地で響き渡る「世界の鐘」は、世界中の願いを物理的に鋳込んだ、他に類を見ない平和の遺産です。

  • 初代世界の鐘(昭和32年3月): 旭ヶ丘への校舎移転を機に、学生の精神的拠り所として製作されました。世界25ヶ国85校のハイスクールから寄贈された銅貨が鋳込まれており、現在は学園の歴史を物語る証人として、高等学校玄関に大切に展示されています。
  • 2代目世界の鐘(平成17年11月): 初代の「平和への念願と友愛の至情」を継承し、新たに世界40カ国から寄せられた銅貨を投じて鋳造されました。

鐘には、我々が守るべき至高の使命が刻まれています。

この鐘の音のとどろくところ
永遠の真理と希望にかがやき
世界の平和と友愛にみつ

国境を越えた銅貨が一つに溶け合い、一つの音色を奏でるこの鐘は、国際社会における平和の実現が本学園の永遠の使命であることを示しています。

本学が目指す未来像

「世界の鐘」の音色は、単に大気の中を伝わる音ではありません。それは学生及び教職員の一人ひとりが「至誠」を尽くし、他者から信頼される人物へと成長していく過程で、皆さんの魂の中に響くべき音なのです。本学の教育は、個人の人格形成における「至誠」の探求が、そのまま国際社会への貢献という「世界の鐘」の響きへと繋がる、日本の教育の理想形を体現しています。皆さんが日々の学業や生活において、他者の百倍、千倍の努力を惜しまず、誠実に歩み続けること。その実践こそが、鐘に刻まれた「永遠の真理と希望」を現実のものとします。「信頼される人物」として、高知学園から世界という大海原へ力強く羽ばたいていくことを切に願います。その歩みの先にこそ、我々が理想とする平和で友愛に満ちた未来が待っているのです。

up矢印