
2型糖尿病患者の足病変予防のセルフモニタリング促進看護支援ガイドラインの開発
- 所属
- 高知学園短期大学 看護学科
- 専門領域
- 基礎看護学、臨床看護学
- 関連情報
研究の目的
- 2型糖尿病患者の足病変予防に役立つアセスメント指標と、セルフモニタリングを促進する要因を明らかにする。
- その成果をもとに、糖尿病患者の足病変予防を支援する看護ガイドラインを開発する。
どのようなことから研究を着想しましたか
糖尿病の足病変は重症化すると下肢切断に至ることがあります。予防策として足の観察やフットケアが行われていますが、外来診察で丁寧に足を観察するのは難しいのが現状です。そこで、患者自身が足や体の変化に気づき、早期に対応できるような支援が必要だと考えました。この研究にはどのような面白さがありますか
足病変予防ではフットケアが中心に研究されていますが、「セルフモニタリング」という視点からの研究はほとんどありません。本研究は、発症前からの自己管理に注目し、患者自身が観察・評価できる指標を見いだそうとしている点に特徴があります。この研究でどのような成果が得られましたか
2型糖尿病患者に関わる専門職7名にインタビューを行い、セルフモニタリングの促進要因として【糖尿病と向き合う】【他者の体験から知識を得る】など5つのカテゴリ、阻害要因として【足病変に関する知識不足】【糖尿病と向き合えない】など5つのカテゴリを抽出しました。社会にはどのような貢献が期待できそうですか
患者自身が分かりやすくセルフモニタリングできる指標を明らかにすることで、看護師が適切な支援を行えるようになります。その結果、患者は早期から自己管理に取り組み、足病変を予防できることが期待されます。大学の授業にもこの研究が関係していますか
この研究における生理学的指標を用いたアセスメントの視点は、基礎看護学において根拠に基づいた看護を考えるうえで重要です。さらに、糖尿病合併症の予防や、慢性疾患を持つ人の病気との向き合い方を考察することは、慢性疾患を持つ人の生活支援にもつながります。研究課題
科研費 基盤研究(C) 21K10695- 研究代表者:坂元綾
- 2021年4月~2026年3月
この研究が関連する主要業績
公開日: 2025年9月29日