TOP > 研究と社会貢献 > 研究を語る_250701

高齢在宅療養者の急変対応スキル獲得に向けた訪問看護師遠隔教育プログラムの開発

所属
高知学園短期大学 看護学科
専門領域
在宅看護、高齢者看護
関連情報
Researchmapへのリンク
小原 弘子
小原 弘子 准教授

研究の目的

  • 高齢在宅療養者の急変対応スキル獲得に向けた訪問看護師遠隔教育プログラムを開発すること

どのようなことから研究を着想しましたか

訪問看護を利用している方は高齢で多くの病気を抱えている方が多く、訪問看護師が体調管理を行うには専門的な知識や技術が求められます。私は、高知県内の訪問看護師の方々に対し、10年にわたり、このような知識や技術を身に付けるための学習支援を行ってきました。これまでに得た知見をいかし、いつでも・どこでも受講できる遠隔教育プログラムを開発しようと考えました。

この研究にはどのような面白さがありますか

この研究において開発する教育プログラムは、画面越しに講義を聞くというような遠隔教育ではありません。シミュレーション教育といって、実際の訪問看護の場面を再現し、訪問看護の疑似体験を通して、考えたことや感じたことを参加者で話し合いながら学習する教育技法を取り入れます。

この研究でどのような成果が得られましたか

訪問した時に意識がない高齢者への対応や、訪問した時に発熱している高齢者の対応を疑似体験して学ぶシミュレーション教育のシナリオを開発しました。

社会にはどのような貢献が期待できそうですか

高知県は、東西に長い地形であるうえ山間部もあることから、高知市以外にある訪問看護の事務所に所属する訪問看護師の方々でも、いつでも・どこでも受講できます。このように、教育体制が充実することが期待されます。

大学の授業にもこの研究が関係していますか

地域・在宅看護論の授業において、訪問した時に発熱している高齢者の対応を疑似体験して学ぶシミュレーション教育を取り入れています。学生からは、「患者さんの実際の部屋の様子まで再現してシミュレーションができたので訪問看護のイメージがつきやすく、実習に活かせることができた」と良い評価を得ています。

研究課題

科研費 基盤研究(C) 22K11152
  • 研究代表者:小原弘子
  • 2022年4月~2025年3月

この研究が関連する主要業績

  • 山本かよ、小原(武島)弘子、森下幸子(2024)新人訪問看護師対象フィジカルアセスメント学習で活用するシミュレーショントレーニングシナリオの開発 発熱している高齢在宅療養者の対応、日本看護シミュレーションラーニング学会誌、2、pp.30-38.

🖨 印刷用(PDF)

公開日: 2025年7月22日

研究と社会貢献(一覧ページ)

up矢印