学科紹介

ホーム > 学科紹介 > 看護学科


人々の生活を健康の視点から支えられるよう、
健康や看護について学ぶ。

社会ニーズの多様化、医療技術の進歩など、
医療をめぐる環境の変化の中で活躍できる看護師を養成します。

豊かな人間性、専門職としての倫理観に基づき、看護の知識と技術をもとに、自ら判断し行動できる看護職者を育成します。
和泉先生
看護学科 学科長
田尻 信子
 わが国の医療・看護を取り巻く環境は、少子高齢化の進行・医療技術の進歩・病院での治療から地域移行へといった流れとともに大きく変化しています。その中で看護専門職者は、多職種と協働しながら、多様な社会のニーズに対応する質の高いケアを提供できる者として期待されています。
 看護学科では、社会に求められる看護の役割を意識しながら、看護の専門的知識・技術をもって、人びとの健康と生活の質の向上に貢献できる、豊かな人間性・創造性・主体性を持った看護専門職者を養成することを教育目標として日々取り組んでいます。
 私たちは、入学してきた皆さんが、学内の講義や演習で学んだことを、臨地(病院・施設や在宅)での実習を通して、看護の実践へとつなげていけるよう支援します。そして、自ら判断し行動できる主体性を身につけ、自分も他の人も大切にしながらケアを提供できる専門職者として成長していけるよう、一人ひとりの学びに寄り添いながら教育に取り組んでまいります。
卒業と同時に短期大学士(看護学)と看護師の国家試験受験資格、選択により養護教諭二種免許状が取得できます。
主なカリキュラム

 主なカリキュラム

ファーストステップ演習

看護学生として、初めて看護の現場を体験する
看護の対象者が過ごす病院や施設に出向き、現場の看護師とともに対象者と関わり、看護の実際を体験する科目です。
看護の対象者とその対象者の生活の場を知り、自宅での生活環境との違いを考えます。また、コミュニケーションを通して看護職者として求められる意識や姿勢について考えます。
学んだ知識と体験を結び付けるためのグループワークを中心に授業を展開します。

看護学概論

看護学の入門として「看護とは何か」を学ぶ
初めて看護学を学ぶ皆さんが、「看護とは何か」について考えていくための基礎を養う科目です。看護の定義や目的、対象のとらえ方などについて看護の歴史をふまえながら学びます。
これから学習する看護専門分野への入門の科目として、幅広い視点から考えることができるための素地をつくります。グループ討議の中で「自分の考えや疑問を言葉にすること」を大切にした授業を展開します。

基礎看護援助方法論II

診療や検査を受ける対象の苦痛や不安を最小限にするための看護について学ぶ
看護師の役割には法律上「療養上の世話」と「診療の補助」があります。この科目では、創傷の処置を始め、酸素吸入や注射、診療に伴う基本的な看護技術など、主に「診療の補助」に関わる看護について学内演習を中心に学びます。
看護師は、単なる医療行為の補助だけでなく、診療を受ける対象の不安や苦痛を最小限にし、安全で安楽な援助を行っていく必要があります。
学内の実習室で学生同士やモデル人形を相手に、医療現場で実際に使用されているものと同様の物品を使用し、対象への配慮や対象に適した援助方法を習得します。

母性看護実習

妊娠、出産を通して、命の尊さ、個人の尊厳を肌で感じる実習
母性看護実習は、出産前後の母子を受け持ち、母親と新生児が健康に過ごし良い母子関係を築いていくための看護を学びます。学生それぞれが自分の誕生について思いをはせ、生命の尊さについて考える実習でもあります。
出産直後のこの時期は母子共に心身の変化が激しく、順調な経過をたどっているかどうかの観察や判断がとても重要になります。病院での実習を通して、母子の健康状態を判断するための知識や技術、新しい生命が家族に迎えられるための援助の視点を学びます。

急性期看護援助論

急激な健康状態の変化が起こっている対象への看護について学ぶ
急性期は、疾病、外傷、手術などによって健康状態の急激な変化が引き起こされた時期です。急性期看護援助論では、このような時期にある対象の生命を守り、速やかな回復を促進するための観察、判断、適切な処置・ケアに関する知識や技術を学びます。
また、急性期の健康問題を持つ対象を身体、精神、社会面から総合的にとらえ、安全や安楽に配慮した看護援助の方法について学びます。

慢性期看護援助論U

慢性期にある健康問題をもつ人が、自分らしく生活を送るためにはどのような看護が提供できるかを学ぶ
慢性期にあるとはどのようなことを意味するのかを考え、健康問題を自らマネジメントしながら生活している方に、どのような場面でどのような看護が必要か具体的に考えていきます。
設定した模擬患者さんについて、グループで協力し合いながら課題の解決に向けて看護を展開し、それを発表することで、考え・伝え・他者と共有しながら学びを深める授業を展開していきます。

小児看護学概論

子どもと家族の理解を深めながら、
小児看護学の理念と特性について学ぶ

子どもを理解するための基礎となる考え方や理論を学び、子どもの特徴について理解を深めます。歴史的背景と現在の社会における、子どもの権利を擁護する小児看護の考え方を学びます。
さらに、様々な発達段階の子どもと家族の生活、健康問題を理解し、看護援助のあり方を考えます。そして、健康を害することが子どもと家族にとってどのような体験なのかを理解し、子どもと家族への看護を学びます。

老年看護援助論T

高齢者のもつ強みを活かして自律した生活を支える看護について学ぶ
高齢者は、豊富な経験と知識をもち、それぞれ多様な生き方をされてこられた個別性の強い存在です。
加齢変化と病や障害をあわせもつ心身の捉え方や、食事や排泄にみられる高齢者に特徴的な変調と援助技術について学び、高齢者の強みを活かした日常生活援助に応用できる力を培います。

在宅看護実習

在宅で療養する人々と家族への看護の実際を学ぶ
在宅看護実習では、地域で生活する人々とその家族が、住み慣れた場所でその人らしく過ごせるための支援について学びます。ここでは、訪問看護に同行し在宅での看護の実際を学ぶと共に、在宅療養者を生活者として総合的にとらえる力を養います。
また、通所系サービス事業所等での実習を通して、他職種との連携の重要性を学びます。さらに療養者や家族の在宅生活を支える様々なサービスについて学びを深めていきます。

教員からのメッセージ

看護学科 助教
松澤 志保
社会ニーズの多様化、医療技術の進歩など、
医療をめぐる環境の変化の中で活躍できる看護師を養成します。
 皆さん、看護のチカラの素晴らしさをご存知でしょうか。
看護職と聞くと、医師の治療の補助をする仕事だと思ったり、検査や処置の介助をする仕事だと考えたりする方もなかにはいると思います。もちろん、そのような仕事も治療が順調に進んでいくために看護職の担う大切な役割です。
 しかし、看護職の役割はそれだけではありません。様々な健康状態にある対象者の身体状態や心理状態を、今までの生活史からひも解いてアセスメントし、これから先の人生についてどのように生きていきたいか、どのように生きていくことができるのかを一緒に考え、その方らしい生き方を援助することも看護職の大切な役割です。
 対象者の大切にしてきたものや、今の暮らしについて、この先の希望などを知り、対象者をとりまく環境を理解して寄り添うチカラ、多職種と協働しながら対象者が自分の生き方をみつめて満足のいく生を全うすることができるよう援助していくチカラ、そんなチカラのある看護職を目指して、ともに学び一緒に成長していきましょう。

先輩の声

MESSAGE
看護学科3年
大原 真帆
 私は幼い頃から保健師になりたいという夢があり、保健師になるために看護師の資格も必要ということを知り、夢を叶えるために看護学科に入学しました。1年生で、疾患・解剖・看護技術・看護倫理といった基礎知識を学びます。そして、2年生で実習に行くために必要な専門知識をさらに積み上げていきます。実習に行くためにはこの膨大な知識と技術を身に付けないといけないことを分かっていても、1年生の時には実際に患者さんと関わる機会がないため、私は患者さんのためにどう役に立って、何が出来るのだろうと思っていました。
 しかし、2年生になって初めての実習に行くと、今までの勉強の積み重ねが大切だと分かりました。患者さんと関わる前に、疾患・解剖が分かっていると患者さんの病態をアセスメントでき、コミュニケーションをとる際にも情報収集ができる、看護技術があれば患者さんにあった必要なケアを提供できる、看護倫理を守ること、理解することは患者さんのプライバシーを守ることになる、というふうに、全てが繋がってくるのだと分かりました。
 これからも、この基盤を大切にし、更に知識と経験を積み上げ、保健師になるために必要な看護の視点を学んでいきたいです。

〈▲ページの最初に戻る〉