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 専攻科応用生命科学専攻

 さらに高度な臨床検査技師を目指す
1年制

 学士(保健衛生学)の学位(大学改革支援・学位授与機構認定)・医療情報技師(日本医療情報学会認定資格)・上級バイオ技術者受験資格(日本バイオ技術教育学会認定資格)

高度化、専門化する臨床検査を学ぶ。
臨床検査の実践力と研究能力を有する
専門的職業人を養成します。

臨床検査の実践力と研究能力を有する専門的職業人を養成します。
煢ェ 榮二先生
専攻科応用生命科学専攻
専攻長
煢ェ 榮二
 本学専攻科応用生命科学専攻は、大学改革支援・学位授与機構から特例適用専攻科の認定を受け、4年制大学と同等の学士(保健衛生学)の取得が可能です。現在、臨床検査の高度化・専門化に伴い、臨床検査技師教育は、4年制、更には大学院教育へと広がっており、本学専攻科修了後には就職はもちろんのこと大学院進学も可能です。
 現在、医療の現場では検体採取から検査結果の説明まで臨床検査技師の役割が拡大し、臨床検査の実践力と同時にコミュニケーション能力が強く求められています。
 応用生命科学専攻では、3年間の臨床検査学の学びの後、臨床検査技師国家試験受験資格を取得した学生が入学し、プレゼンテーション能力や病態解析能力を身につけることができます。また、専攻科の特徴として、自ら学び探求し、応用力と問題解決能力を養う修了研究があります。修了研究では、指導教員のもとでテーマを設定し、文献検索、研究計画の立案、実験、結果の評価と考察を行い、修了論文を完成させ、研究・科学的思考の能力を培います。さらに医療情報技師、超音波検査士、細胞検査士、胚培養士などの更なる資格を目指すための基礎となる講義や演習も受講できます。
 専攻科で、高度な臨床検査の実践力と研究能力を養い、自身の可能性を広げてみませんか。
本専攻科を修了し、学位申請により4年制大学と同等の学士(保健衛生学)を取得できます
専攻科応用生命科学専攻は、大学改革支援・学位授与機構に認定された特例適用専攻科です。
主なカリキュラム

 主なカリキュラム

医学検査セミナー

複数の教員による演習を通して幅広い内容を学ぶ
医学検査セミナーは、8名の教員が担当し、授業の内容や形態は各教員に任されています。このため、各教員の専門領域に関する内容に広く接することができます。また内容や形態も毎年変化し、非常にダイナミックな科目となっています。
この科目を通して視野を広げ、広い視点から柔軟に思考することの大切さを学んでいきます。

生殖発生生物学

生殖医療や再生医療の実用化に対応する最新の医学的知識を習得
「生殖」を中心とした発生学・解剖学・生理学の基礎から、さらに最新の医学として、生殖細胞とも関連のある幹細胞や再生医学までを学習します。また、不妊症治療を中心に生殖医療について学び、倫理的・社会的問題についても考えます。将来的に、生殖補助医療を担う胚培養士の資格取得にも繋がる内容です。

遺伝子解析学演習

臨床への応用がすすめられている
遺伝子解析法の原理と方法について学ぶ

先天性疾患である遺伝病はもちろんのこと、動脈硬化や糖尿病などの後天性疾患においても遺伝子の異常が関与しています。現在、遺伝子解析法は遺伝性疾患や悪性腫瘍の診断、病原微生物の同定、個人識別などに応用されています。
遺伝子解析学では、PCR-RFLP法、塩基配列の決定法、サザンハイブリダイゼーション、組換え遺伝子の作製・検出など、臨床への応用がすすめられている遺伝子解析法の原理と方法について実技を交えながら学びます。

医療情報学・医療情報学演習

医療情報技師の取得を目指し、
質の高い医療サービスを支えるスペシャリストを養成

日本医療情報学会の認定する医療情報技師の資格取得を目指します。医療の重要なインフラとなった病院情報システムを、臨床検査技師として、的確かつ円滑に運用していくための知識・技能を学びます。
医療情報技師は、情報処理技術、医療情報システム、医学・医療と広い範囲の知識が必要となります。講義では基本的な事項を幅広く学習し、演習では試験問題やデータベース、ネットワーク、医療情報システムの安全管理に関するガイドライン等の個別のテーマに関する実習を通じて理解を深めます。
教科書や過去問題集を用いた家庭学習も併せて、合格できる実力を養成していきます。

病態解析学特論T・U

臨床症状や病歴、各種の臨床検査データから推測される病態を解析する力を養う
臨床検査技師は、的確な診断と治療を行うために正確な臨床検査情報を提供することが求められています。
病態解析学特論では、具体的な臨床検査データを含めた患者情報からどのような病態にあるのかを読み解き、さらに必要とされる検査を提案したり、他の医療従事者と検査結果についてディスカッションできる臨床検査技師を目指します。

超音波診断学・超音波診断学演習

医療現場で活躍する超音波検査士を目標に知識と技術を高める
超音波検査は、消化器、循環器、体表臓器、血管、婦人科などの領域があり、全身の様々な臓器を対象として非侵襲的に臓器の断面像を描出することができ、良性、悪性疾患などの診断に役立つ臨床検査です。
近年、臨床検査技師が、超音波検査の専門家である超音波検査士として、医療現場で活躍する機会が増えています。超音波検査士が増加することは病気の早期発見に貢献でき、災害時には肺塞栓症の原因となる下肢静脈血栓の診断にも役立ちます。この授業では超音波検査の実践力を培うことを目標にしています。

健康栄養学概論

「健康の維持と増進」、「疾病の予防」のための栄養学を学び、「食物」、「栄養」、「健康」における相互の関連について説明できる知識を習得
健康に導くための栄養と疾病の関連と、生活習慣病予防や疾患ごとの栄養療法などについて学習をしていきます。
さらに、臨床検査によって臨床症状や栄養状態を評価・判定する手法など、医療現場における栄養サポートチーム(NST:Nutrition Support Team)の実践を見学することで知識を深めます。
この科目を通して、食、栄養、健康との相互関連、および臨床検査データから栄養アセスメントができ、チーム医療の一員として活躍できる臨床検査技師を目指します。

修了研究(免疫検査学)

専門分野における研究を通して、広い視野にたって、考える能力、実験する能力、判断する能力、論文を書く能力を培います
免疫検査学の分野では、好中球細胞外トラップ(Neutrophil extracellular traps:NETs)に関する研究を行います。NETsは、抗原刺激を受けた好中球は自らの核内に存在するDNAとヒストン、また細胞質、顆粒中に存在する抗菌蛋白が結合した構造物(NETs)を放出します。NETsは、細菌を補足・殺菌しますが、過剰なNETsは血栓傾向を高めたり、癌転移を助長することもあります。したがって、感染防御に重要な働きをするNETsのメカニズムの解明は、感染防御の理解を深めるとともに、新規治療法の開発に繋がる可能性があります。修了研究は、4月から文献検索し知識を広め、5月から研究を開始し、9月に研究発表会、12月に研究成果の公表後論文作成を行います。

先輩の声

MESSAGE
専攻科応用生命科学専攻
磯 萌
 私が臨床検査技師という仕事を知ったのは、高校生の時に参加した高知学園短期大学の体験実習「臨床検査をのぞいてみよう」がきっかけです。現在では医学の進歩により、癌等の病気でも早期発見することで、完治させることができると知り、自分も検査を通して、たくさんの人の病気の早期発見に貢献したいと思いました。
 入学した当初は、専攻科に進学するか、就職するかで悩んでいました。しかし、3年次の臨地実習でもっと多くの知識を得たいと思ったことや、自分の夢を見つけることができ、専攻科への進学を決めました。専攻科での魅力は、国家資格を既に取得しているため、自分の研究に専念できることや、上級資格への挑戦ができ、スキルアップを視野に入れることができます。
 現在、専攻科では、検査所見から病態を読み解くことや、論文の読解等を行い日々、勉強に励んでいます。プレゼンテーションを行う機会も多く、回数を重ねるごとに、自分の力になっているのを感じます。
 専攻科での1年間は、無駄になることはなく必ず自分の糧になると思います。将来は、1人でも多くの患者さんの命を救うことに貢献し、患者さんの気持ちに寄り添うことのできる、信頼される臨床検査技師になることを目指しています。

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