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対談

教育実践を支え、学生の確かな将来を支援しています。

キャリア教育で将来の扉が開く

小島貴子/キャリア教育とは、学生の自立を促進する教育です。学びの中での発達や成長を教職員が一致して見守り、なぜ学ぶのかを問いかける。答えられない学生にとって、答えを持ってない自分に気づくことが大切です。単に職業や将来について考えるのではなく、専門性に対する誇りや、専門を持つ自分の強さを他者にアピールできることの大切さを、キャリア教育で育みたいですね。

小島一久/社会に出る一歩手前にいる学生たちは、自らの将来を真剣に考えます。その時に学生たちがより深く考えられるような仕掛けや仕組みづくりをするのが学校の使命です。学生たちは将来を展望する中で、目指している夢の実現には今、努力しなければならないことに気がつきます。学校ではその気づきを生かし、力をつけてやる。それによって初めて、将来の道が開けていくのだと思います。

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小島貴子/学生は資格のような目に見える能力が社会に出るためのパスポートだと思いがちですが、社会変化が激しい現代では非常に陳腐化が激しく、必要ではなくなる時期も来ると思う。その時に、学ぶ時の姿勢や人と話している時の傾聴力、理解力など、人間の根本を大切にした学園短大の学びの底力が発揮されるのではないでしょうか。キャリアというのはすぐに答えが出るものではなく、10年後、20年後かもしれないが、高知学園短大で学んだことや支援されたことが、「学短で教わった価値観とはこういうことなのか」とか、「あの時に言われた興味を広げるとはこういうことなんだ」と理解できる。教わった内容には忘れてしまうものも多いが、意識下にはあるもので、必要な場面がくるとバンと出てくるものです。長い目で見て、キャリア支援にむだな事は何ひとつないと思っています。

目指せ! プロフェッショナル

小島一久/本校の学生たちは、「看護師になります」、あるいは栄養士、保育士に、という形で卒業しますが、ひと言で看護師といってもモチベーション次第でどんどん広がりを持つわけです。キャリア教育によって、そうしたやる気が生まれてくることを期待しています。

小島貴子/そうですね。どんな看護師になりたいのかということ。何ができるかということではなく、幅広い意味でどんなことができるようになりたいかということ。これからの社会は、広がりのある専門性が必要不可欠です。学生たちに求めたいのは、プロフェッショナルになってほしいということ。学生の時は学生のプロとして得意科目を極めましょう。社会人になったらさらに専門分野を深めていく。誰にも負けない、誰よりも好きといえる専門性を持ったプロを目指してほしい。「専門性を深く、志を高く、視野を深く、そして自信を強く持つ」。これが、学園短大におけるキャリア支援の言語化です。

小島一久/大事なことは学生たちにいかに意欲付けをしていくのかということ。特に力を入れてしっかり支援したいと考えています。現在は小島先生をはじめ、日本全国から活躍する人たちを招いて、講義やセミナーを行っていただいています。学生たちのキャリア形成になることはもちろん、われわれ教師の刺激にもなる。学園全体のレベルアップも図られます。

小島貴子/「もっと知りたい」という学生の意欲は、教職員をも変えていく力があります。学生から「もっと」が遠慮なく出てくるようになれば、私たちがお膳立てしなくても、学生自身が望みは実現することに気づく。これがキャリア教育の文化のひとつになれば、すごく面白いことができてくるのかなと思います。

飛躍の可能性が未来に広がる

小島貴子/高知学園短大が持っている教育リテラシーは世界に通用する大きな資源といえるでしょう。たとえば歯科衛生という技術、能力、知識は、これから歯を磨く習慣を広めようとする国にとって、非常に重要なスキルです。また国内でも、より高度な専門性が求められる幼児保育や文化や歴史、海外交流にまで分野が広がる生活科学など、国内や世界各国で活躍のフィールドが広がりつつあります。

小島一久/学生は学んでいる専門分野が国内・海外で広がりがあるということに、高い関心を持っています。これからは世界に目を向けないと日本は成り立ちません。日本の進む道、日本人として何をしなければならないか考えた時、深い意味での専門性やプロ意識を持った人間を育てていかなければならないと感じます。

小島貴子/英語のほかに、第3、第4言語としてタイやベトナム、マレーシアの言葉を学ぶということも、自分の専門性を発揮するひとつになる。別の言い方をすれば、学びが専門から個性へとすすみ、専門と個性が融合すれば非常に強みになり自己肯定感につながるのではないでしょうか。キャリア支援の目標は、幅広い選択肢を持つことができ、そこからどれだけ自分が羽ばたけるかだと思います。「学短に行って勉強したら、いろいろな可能性が見えてきた。これからの社会はなんにでもなれるし、どこへでも行ける。高知学園短大はその入り口なのだ」、ということを高校生に向けて発信できたら、非常に面白い学生が集まり、中身の濃い学園生活が行われるのではないかと思っています。

子どもたちの未来を支える保護者の皆様へ

小島貴子/子どもの就職に、親はどのように支援すればいいか。私は、自転車に乗りたい子どもを後ろで支えるようなスタンスがいいのではないかと思います。「乗りたい」という子どもの意欲を手助けはするが、行く先はハンドルを握る子どもに任せ、親は子どもの背中だけを見て応援する。親が先に立って指示をしてはどこにも行けなくなってしまうのは、就職に関しても同じですね。

小島一久/子どもの思いを聞かず、親が先に結論を出しては、学生の自立心を損ねる結果になってしまいます。親から見れば、確かに学生たちはまだまだ危なっかしい。しかし、その中でいろいろな経験をし、知識を蓄えていくからこそ成長できるということは、保護者の皆さん自身の経験を振り返ればわかっていただけると思います。学生たちは、長い人生の中で失敗することもあるでしょう。しかし、いろいろなチャレンジの経験があれば、失敗は乗り越えることができます。また自尊心を持っていれば、立ち直ることもできる。短大時代の経験が、将来、どのようなことに直面しても対応できる基礎を作ります。どうか見守りながら、多くの体験を子どもたちにさせてほしいと思います。

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