| 本学医療衛生学科 医療検査専攻(当時、衛生技術科)卒業生 大﨑 博之(医学博士)氏 平成20年度日本臨床細胞学会 最優秀論文賞受賞 |
|---|
|
大﨑博之氏が受賞した最優秀論文賞は、日本臨床細胞学会の学術委員会海外誌から1名、日本臨床細胞学会誌から1名を
選考する賞で、会員数1万人を超える日本臨床細胞学会の検査技師会員だけにとどまらず医師会員をも対象とする賞です。
![]() 平成20年度 日本臨床細胞学会 最優秀論文賞 授賞式にて |
|
大﨑博之氏の「日本臨床細胞学会最優秀論文賞」受賞を祝して
高知学園短期大学
医療衛生学科医療検査専攻長 吾妻 美子
大﨑君は、平成3年3月に高知学園短期大学を卒業後, 国立(現 独立行政法人国立病院機構)
四国がんセンター、国立(同)善通寺病院と15年間の病院勤務を経て平成18年から香川県立
保健医療大学臨床検査学科で学生の指導をしておられます。日本臨床細胞学会より平成20年
最優秀論文賞を授与されましたことは、喜ばしい名誉なことです。
彼は、クラスメート48名中、大柄で闊達な男子学生が9名もいる大変賑やかな中で学生時代を 過ごしました。当時の学生達は、自分をしっかりと持っていて、勉強はさることながら、何事も エネルギッシュにかつ主体的に取り組んでいました、新入生歓迎会や、クリスマス会、送別会を 自分達で主催し、教員は招待され一緒に楽しみました。卒業後の活躍も目覚しく、今は第一線で 中堅として責務を果たしている人も大勢います。 大﨑君も卒業以来、自分の職責に忠実に励むと同時進行で、細胞検査士、さらに細胞検査士国際免許、 博士号取得と、研究も着実に継続しました。日常の業務の中から、誰も着目しないが大変重要な所見を 見出し、それを追求したことが新たな知見を生み出し、今回の受賞に繋がったのだと思います。その 柔軟な精神と、所見とまっすぐに向き合う姿勢は、医療職、研究者として大変重要なものです。受賞を 心からお祝いし、更なる精進を祈念しています。 |
|
日本臨床細胞学会最優秀論文賞を受賞して
香川県立保健医療大学
臨床検査学科 大﨑博之
私は平成3年3月に高知学園短期大学を卒業後、 15年間の病院勤務を経て平成18年から香川県立
保健医療大学臨床検査学科で学生の指導をしております。この度,私は日本臨床細胞学会より平成
20年最優秀論文賞を授与されました。日本臨床細胞学会は、医師と検査技師で構成され会員数は
1万人を超えています。その中で地方の検査技師である私が今回受賞できたことを光栄に思って
います。
受賞対象となった論文は大学院在籍中に海外誌に投稿した6本の論文のうちの1本で、尿細胞診で 誤陽性の原因となる反応性尿細管上皮細胞の細胞学的特徴について検討したものです。このテーマは 病院勤務時代に一般検査室の仲間や病理医とともに検討していた内容を発展させたものです。私が 以前勤務していた病院は、県庁所在地からも遠く離れた田舎の中小規模病院のため、私も病理検査の みでなく一般検査なども実施する必要がありました。そのような環境で仕事をしていく間に「尿沈渣と 尿細胞診は同じ尿の沈渣成分を観ているのに観察対象と目的がまるで違う」ということに疑問を持ち ました。そこで、尿細胞診で無視されてきた尿細管上皮細胞をパパニコロウ標本で観察し、その細胞 学的特徴と臨床的意義について検討しました。その間に「教科書にも載っていない細胞を観てどうする! 」などとの批判・中傷もありましたが、全く気にならず、むしろ細胞診に従事する人たちが尿細管 上皮細胞について何も知らないことに「これはいける」と確信しました。今回、私が受賞できたのも 尿細胞診領域において尿細管上皮細胞を観察する人が世界のどこにも存在しなかったためです。また、 尿細管上皮細胞に関する複数の論文を海外誌に投稿した結果、今回の受賞のみならず今年の9月に ポルトガルで開催される第35回欧州細胞学会のシンポジストとしての招聘や、私の論文の写真が Cytopathology誌の表紙として採用されるなど海外でもある程度評価されるようになりました。 私が置かれていた環境は一般的に考えれば決して恵まれていたものではないかもしれません。しかし、 田舎の中小規模病院でいろんな業務をせざるを得なかったからこそ現在のテーマにめぐり合うことが できました。高知学園短期大学の後輩の皆さんの多くは中小規模の病院や検査センターで勤務する ことになると思います。そのため、最先端の研究などはできないかもしれませんが、田舎の中小規模の 病院だから、検査センターだからこそできるテーマがあるはずです。また、最近は検査技師にも進学の 道が開けてきました。手前味噌で恐縮ですが私の勤務する香川県立保健医療大学にも今年から修士課程が 開設されましたので興味のある方はぜひ検討してみてください。 最後になりましたが、今回の受賞を含め今の私があるのは高知学園短期大学の先生方をはじめ、ご指導・ ご協力いただいた先生・先輩・同僚の皆様のおかげです。皆様に心より御礼申し上げます。 |
|
Cytomorphologic and Immunocytochemical |